このプログラムは国立大学法人金沢大学とパートナー自治体(石川県、輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)によって実施されています

第20回「地域の価値」を活かした農村の暮らしと生業

 日時:2018年2月3日(土)9:30~16:30

場所:金沢大学能登学舎(珠洲市三崎町小泊33-7)

共催:金沢大学能登里山里海研究部門(珠洲市)、人間社会研究域附属地域政策研究センター

 プログラム

講義:佐無田光 奥能登の地域経済と「地域の価値」〜奥能登国際芸術祭の後

講義: 菊地直樹 コウノトリの野生復帰事業とコウノトリ育む農法

話題提供    「地域の価値」を活かした農村の暮らしと生業

話題提供1:眞壁陸二 「アートが引き出した『地域の価値』」(仮)

話題提供2:伊藤浩二 「生物文化多様性の視点から見た『能登の価値』」

14:40~16:30 パネルディスカッション

 

概要

佐無田教授の講義では、「日本と能登における過疎化の構造」、「田園回帰の条件」、「ローカル・ブーム」と「『地域の価値』、里山里海と『奥能登国際芸術祭』の提起したもの」等の4つテーマで行われました。また、「奥能登芸術祭」や群馬県川場村の事例を紹介しがら、何を「地域の価値」として守っていくか、それを地域の人たちが共有できるか、他者の目線によって、地域の人達の「認知」も変化するのか、都市住民のニーズを的確に把握して、「地域の価値」をプロモートするノウハウを自前のものにできるのかなどを開設していただきました。

菊地准教授の講義では、まず、コウノトリを紹介していただきました。その後、豊岡市の「里の鳥」を象徴とした有機農業の展開させることで、コウノトリの野生復帰させた活動事例を紹介していただきました。その次に「物語化」と「生活化」の関係性を図が用いられて解説いただきました。最後に、「使う」と「守る」の循環を創ることの重要性を様々な側面から説明していただきました。

話題提供者の真壁陸二氏は「芸術」を紹介しながらサイトスペシフィックアートの魅力やそれが地域の価値をどのように引き出すのかなどについて具体的な作品などを紹介しながら解説していただきます。話題提供者の伊藤氏は生物多様性の視点をユネスコとGIAHSの視点から説明しがら、生物多様性の能登での取り組みを紹介し、それが「地域の価値」をどのように作りだしているのか、解説していただきました。

午後には、「地域の価値」を引き出せためにどのような条件が必要かについてディスカッションを行われました。論点中心は、現代社会において、「作り物」の経験商品が溢れるなかで、「作り物でない」経験商品に対するニーズがたかっており、現代の人々に欠乏する知識や情動、都会の生活で失われてきた要素(たとえば、ふるさと感:自然、食、素朴さ、一昔前感、交流体験)を求めている。その中で、地域性」(locality)はいまや希少な資源として、どのようにして、その「価値」あるいはサービス提供できるか。また、「地域の価値」を人々に伝える時に、学習に時間をかけるコアな消費者(少数)と、学習過程を省略したいライトな消費者(多数)はどちらが重点に置くべきか。ライトな経験商品や切り取られ単純化され、観光地化された「地域の価値」どのように検討するべきかなどの議論で盛り上がり講義が終了した。

          

 

受講生のレポート

 

①佐無田先生の講義をとおして奥能登国際芸術祭が提起した「地域の価値」どのように理解し、奥能登の地域経済と「地域の価値」についてどのような知見を得たか述べてください。

Aさん(七尾市)

自分の隣にある古い建物が芸術によって新たな視点を得るなんとも思っていなかった普段の景色が突然に色付いて見え始める。それはどんなきっかけでも良いのですが、何れなくなってしまうものをどうやったら残せるのかが地域の特性を生かす手段になってくると思います。人に見られること、認められることで気づくこと、それは一人よかりにならない価値観の育成でもあると思います。

Bさん(珠洲市)

「さいはての芸術祭」というキーワードで多くの人が訪れたことにより地域の人たちが住むまちを「すばらしいちいき」だと認識しつつある。地域の魅力を誇りに思い。それを守り、受け継いで行くことが地域の経済を支え、「地域の価値」を高めていくのではないか。コア・ライトなニーズにも対応できるような様々な取り組みが必要だ。

Cさん(珠洲市)

能登に普段暮らしていると普段の生活の中の一コマが芸術になるとはほとんどの方が考えにくいと思われる。地域外の人、一度、地元から離れることによって価値観や見え方というのは違ってくると思う。それを上手く、芸術作品として形にすることで広域に地域の魅力を発信できるのではないかと思う。

 

 

②菊地先生に紹介していただいたコウノトリの野生復帰などの事例から学んだ視点を総括してください。また、能登に応用できるアイデア・提案があれば述べてください。

 

Dさん(中能登町)

らと向けにマーケティングしてライト向けのビジネスして、効用を最大化シナkレばならない中で、コアな人と文化・伝統のための「守る」意識が邪魔になる。利益を最大化するためには本来転倒なことをしないといけない。そもそも本来転倒なことをしななければならない。l

Eさん(珠洲市)

生産効率を高めた結果、農薬に頼り、それにより、田んぼに暮らす様々な生き物が生活できなくなり、良い景観ではなくなった。色んな生物が生きていける田んぼを作ることで、人にもやさしい環境ができ、お米も美味しく食べられる。

能登でも生態系に配慮した田んぼや畑などで植物生産を行い、地元、地域外に発信できる仕組みができればよいと思います。

 

 

③午後の話題提供・パネルディスカッションで行われた議論の中で、「地域の価値」について関心がある課題や見解があれば簡単に述べてください。

Fさん(輪島市)

行政・住民・専門家など、それぞれの視点があると思います。コウノトリ観光客の目線でストーリーを作っていった結果、観光客が増えたのだと思います。能登は行政も含め地域と連携していくというのが弱いと感じています。

Gさん(珠洲市)

地域の魅力を見せる為、あえて存在感のある作品にしていることは今日の話を聞いて初めて知ることが出来た。その対比の手法は地元の人にもっと伝えないといけないのかなと思いました。

 

Hさん(兵庫県)

県外から見た能登の良さや長所は誰よりも知ることので、きた1年だったが、それを地地元の人々に還えしたり、県外の方々向けのプロモートをする手伝いができればいいとおもっています。