このプログラムは国立大学法人金沢大学と出資自治体(珠洲市)、連携自治体(石川県、輪島市、穴水町、能登町)によって実施されています

第9回 景観から暮らし・文化・自然を読みとく

日時:2019年9月28日(土) 9:30~16:30

場所:志賀学舎 •テーマ報告会予備 •講義 「食から見えてくる地域のひろがりと地域らしさ」

   講師:林紀代美氏 (金沢大学) •話題提供「目の前の一皿から風景を感じる―ころ柿のお皿の場合(志賀町・中能登町・羽咋市)-」

   講師:北川真理(能登里山里海マイスター(6期生)) •現地視察

   場所:安津見地区、    講師:白山稔氏(地域特産物マイスター)

概要:「テーマ報告会・予備」「イントロダクション」受講生による「志賀町の紹介」の後、講義に入った。

はじめに、林氏から、食に目を向けて実態を「見える化」することによって「人・生活」「地域」「社会」に対して、まなざしを向ける試みとして、能登地方における海藻、魚醤、岐阜県におけるサバ、サケを事例に講義を受けた。その上で、現在の課題として、伝統食と接する「入口」(=機会)がないと指摘し、入口を作ることで文化、継承につながると述べた。

午後の話題提供では北川氏から、能登の特産品であるころ柿の生産過程及び、地域の風景としてのころ柿について、講義を受けた。北川氏はころ柿のある暮らし、風景について説明した上で「何をもって地域に残していくのか」との問題を提起した。

現地視察では、ころ柿農家が集中する安津見地区を視察し、家と柿畑、干し場が一体となった風景を歩いて確認した。次に、地域特産物マイスターでころ柿農家である白山氏のお宅に伺い、自宅脇のころ柿の干し場を見学した。白山氏からは、夫婦で続けてきた変わらぬ手法、技術、生業について語られ、製造の際の手間と加減の重要性を学んだ。

受講生のレポートから

課題①:午前中の林先生の講義から、重要だと思ったキーワードや、印象に残ったフレーズについて箇条書きで要約して下さい。

Aさん;「伝統的な食とは?」→「食の真正性という言葉を使っていましたが、何が「伝統」で、何が「地域らしさ」という定義が難しいところだと思いました。

Bさん;「地域らしい〇〇、伝統的な〇〇が持つ“ゆらぎ”への“食”をものさしとしたアプローチ→地域ならではの食べ方(調理法等)や伝統食も、はじめからそうだったのではなく、長い年月が経過し定着するプロセスを踏んだ上で「地域ならでは」「伝統の」と形容されるものになっていくものであり、同時に伝統食であるものが、年月や社会状況などの影響で伝統食でなくなることも必ずしも逆らっていることではないと感じた。

課題②:午後の北川氏の話題提供と現地実習を踏まえて、印象に残ったことをお書きください。

Aさん;ころ柿をものさしとして、その土地の伝統・歴史・そしてそこに住む人々のアイデンティティが垣間見ることができる上に、土地の性質、特徴まで知ることができた。