金沢大学角間キャンパスの敷地内にある「キタダン」で、ホタルが見頃の最盛期を迎えている。
キタダンの西側では以前にも増してホタルが現れるようになったという=金沢市田上町、16日午後7時59分から8時5分(24枚の写真を比較明合成)、鈴木皓介撮影
キタダンは、金沢大の自然科学2号館から西に200mほど離れた谷にある棚田。1980年代の金沢大の角間地区への総合移転で、棚田は一時、耕作放棄地となっていたが、2003年5月に地元住民によるボランティアグループ「角間の里山メイト」によって田んぼとして復活を遂げた。キタダンではその後、ホタルの数が増えている。
キタダンでは毎晩、住民で作る「大学門前町ホタルの会」の青木國弘さん(77)と亀田輝之さん(74)が、見物客を案内している。また、ここで見られるゲンジボタルとヘイケホタルの出現数を日々記録しているという。
青木さんは、「キタダンの自然を守るために毎日、温度や湿度の調査をしている。自然が多い場所にホタルはたくさんいる」と話した。
ことしの出現傾向について、亀田さんは「ことしは例年よりも数が少し多く、特にゲンジボタルが多い。発生場所は毎年変わるが、ことしはキタダン全体に広がっている」と話した。
15日夜、キタダンを訪れた金沢大の卒業生の米島諒さん(29)は、「大学生のときにカエルの研究をしていて、キタダンにはよく来ていた。ホタルを見ると癒される」と語った。
ホタルは午後7時ごろから午後8時ごろに活発になる。亀田さんによると、例年は6月15日ごろから見頃を迎えるが、ことしは例年よりも少し早いという。
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キタダンでホタルが最盛期
ホタルの写真の説明で、撮影場所をキタダンの南側と記載していましたが、正しくは西側でした。訂正してお詫びいたします。(17日午後6時36分)