国際GIAHSセミナー エクスカーションの報告/2013.1.16<2日目>

2日目(16日)

 

朝から能登町にある地元の酒蔵 松波酒造を見学しました。

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案内/ 金七聖子氏(若女将・写真前列右二)

能登杜氏/杉本和寛氏(能登里山マイスター・写真左二)

 

こちらは工業化されていない昔ながら酒蔵。

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樽で蒸された米が清酒となるまでの工程

素材のこだわり、製法のこだわり、

麹やもろみ、温度との対話はまさに能登杜氏の繊細職人技そのもの。

日本酒離れによる需要の低下という課題もあるなか、

素材や製法には松波酒造ならではの、こだわりをしっかり活かしながら

現代のニーズに合わせた(柚子酒・トマト酒など)新商品の開発話も

聞かせてくれました。

工程を見学しながら、蔵で飲む試飲。

参加者は「美味しい!美味しい!」と言いながら

作り手の思いをしっかり味わっていました。

 

そしてエクスカーション最終訪問地は、

輪島市三井地区にある里山集落。

まるやま組 主宰/ 萩のゆき氏(能登里山マイスター)

萩のさんは、三井に移住して、家族4人で住んでいます。

この里山「まるやま」を舞台に、

土地に根差した風景を残すために幅広い活動をしています。

 あるく、食べる、感じる、遊ぶ、暮らす

あらゆるシーンでその地域ならではの文化があります。魅力があります。

萩のさんが行ってきた活動は輪を広げ、

さまざまな取り組みが発生し継続されています。

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(萩のさんのご自宅を会場に、スライドで活動について学ぶ参加者)

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地域住民(老若男女問わず)、訪れた誰もが活動に関われる

仕組みづくりとそのユニークさ。

まるやま組の活動の成果や重要性に参加者は一同に感動していました。

 

 

名残惜しむ間もなく1泊2日の能登里山里海でのエクスカーションは終了。

帰路のバスの中では往路よりも親交も深まり、

笑いありの和やかな時間となりました。

このエクスカーションでの学びや発見をいかに今後の活動に結び付けていくのか。

それぞれの国、地域や立場で抱える課題や取り組みを共有し、

知恵を出し合う関係が生まれたのではないでしょうか。

 

豊かな里山里海を守っていくためには、規模ではなく、

小さな確実な一歩の積み重ねが不可欠です。

まさに草の根の活動と共有がいかに大切かを実感させられました。

(取材・報告/米山立子)