国際GIAHSセミナー エクスカーションの報告/2013.1.15<1日目>
2013年1月15日・16日の1泊2日で、
国際GIAHSセミナーのエクスカーションが行われました。
フィリピン、ドイツからのゲストをはじめ、セミナーのスピーカー、学生、留学生など
多彩なメンバー30名が参加しました。
(※エクスカーションは従来の見学会や説明を受けるタイプの視察とは異なり、訪れた場所で案内人の解説に耳を傾けながら参加者も意見を交わし、地域の自然や歴史、文化など、さまざまな学術的内容で専門家の解説を聞くと共に、参加者も現地での体験や議論を行い社会資本に対する理解を深めていく「体験型の見学会」のこと。)/国土交通省中部地方整備局企画部HPより
1日目(15日)
金沢駅で集合。
約2時間、話に花を咲かせながら一路能登へ。
車内では能登の里山里海についてもDVDで紹介されました。
最初に訪れたのは輪島市に工房を構える 桐本木工所。
当日は桐本順子さんが紙芝居形式を用いて
木地から作品・商品になるまでの輪島塗の工程を説明してくださいました。
桐本さんは伝統工芸を扱うものとして、職人の雇用や技術の継承、また後継者の課題についてふれながら、守るだけではなく、努力し続ける発信しつづける姿勢・情熱の大切さを語られました。
参加者は強く共感し「すばらしい!すばらしい!」と感動していました。
次に訪れたのは 輪島の白米千枚田。
案内/輪島市観光課・舟木氏
冬の奥能登日本海に吹く冷たい風もひんやり気持ちよく
思い思いにシャッターを切る参加者。
また目の前の棚田の魅力を感じながらも、
現在、直面している千枚田の課題に耳を傾け理解を深めました。
昼食は、古民家レストラン 典座で。(珠洲市内)
ひとりひとり御膳の前に座り 昔ながらの日本らしいつくりに目を奪われていました。
能登の食材を使った料理や器に感動!
参加者の五感はまさにフル稼働です。
これこそエクスカーションの醍醐味ですね。
お腹も心も満たされ次に向かったのは
大野製炭工場(珠洲市)。
工場長/ 大野長一郎氏(能登里山マイスター)
参加者は大野さんの熱い思いと丁寧な炭作りに感動していました。
火のある生活、炭のある生活スタイル、
そんな価値観や感性を持った人々をひとりでも
増やせるような仕掛けの必要性も語られていました。
日本人の丁寧な職人技に触れ続けた1日目のエクスカーションも終盤。
夕方には「能登里山里海マイスター」の拠点である
金沢大学能登学舎(珠洲市・旧小泊小学校)で、
現地の常駐スタッフ、能登里山マイスター、
能登「里山里海マイスター」現受講生なども交えて
参加者それぞれの自己紹介や現在行っている活動や関心事を共有しました。
最後は当日を振り返り、参加者からは
「地域の取り組みにとても感動した。それぞれの立場で今後の里山里海にまつわる課題や解決にむけた具体的な協力関係を築いていきたい。この出会いに心から感謝する。」という感想が述べられました。
充実した1日目のプログラムを終了し
交流会では能登の話から自国の話まで幅広く語り合われました。
(エクスカーションの報告・2日目へ続く)